宇宙で最初の星の光とらえる

2011年10月23日 16:59

137億年前の宇宙誕生から3億年後、宇宙で最初に誕生した星から放たれたと見られる光を観測することに、宇宙航空研究開発機構などの研究チームが世界で初めて成功した。

宇宙物理学を学んでいた僕としては驚愕のニュース。
僕が学生だった頃は宇宙が誕生したのは150億年前くらいだとされたいた。
近年、観測技術の進歩は僕が学生だった頃の理論をいくつも実証する事に成功し、新たな理論を生み出しつつある。

宇宙は出来たての頃の熱さのなごり4Kの黒体輻射でみたされている。
この黒体輻射観測と遠方の銀河のドップラー変位の観測が宇宙の年齢を探る鍵だった。

僕の卒論のテーマは「インフレーション宇宙のシミュレーションモデルの作成」だった。
現在の宇宙の大規模構造、(銀河が多く存在する場所とあまり存在しない場所がある)になるためには宇宙の初期段階においてなんらかの「ゆらぎ」が必要となってくる。
その「ゆらぎ」の原因が初期段階において宇宙の膨張が激しい次期があり、その膨張の激しさが「ゆらぎ」を作るという理論。これがインフレーション宇宙論。

これが正しいかどうかを判定する為に東京大学にある「グレープ」という重力多体問題を扱うコンピュータをお借りしてC言語でシミュレーションを作ったのが僕の卒論だ。

今回の発見で最初の星が生まれたときにはすでに宇宙の大規模構造が出来ていたことがわかったらしい。
物理学会紙を読まなくなって15年近く経つ僕にはさっぱりわからない。

宇宙最初の星の光といってもその光はドップラー効果によって我々が肉眼で観測できる光ではなく赤方変位をして赤外光となっている。
その光を観測したのが日本の天文衛星「あかり」だ。
この観測の為には様々なノイズを除去するのが大変だったと想像できる。
地上にある電波望遠鏡では不可能な観測だろう。

僕が進もうとしていた宇宙物理学の分野がこれほどまでに進歩しているのはとても感動的だ。

宇宙開発は過去の科学者やSF作家が想像したより遅々としてしか進んでいない。
2010年代は多くの人が月面や宇宙コロニーで生活できるくらい、と思われていた。
一つの原因は推進材やロケットを作る金属をを戦争の為のミサイルに使っているからだ。
科学者達のあくなき探究心が戦争ではなく未来の宇宙開発に向けられる事を切に願う。


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