医師の資質。

2011年08月02日 02:36

母の事があったので、八王子市の特定健康診断を受ける事にした。
前年度まで肺がん検診も無料だったのが、今年は有料になったそうだ。
有料ですが、検査しますか?と聞かれた。
多分、昨年までだったら「結構です」とお断りしていたが、母の事を思い出し有料でも検診を受ける事にした。

日本という国の財政が切羽詰まっているのは分かるが、医療、福祉を切り詰めると国民の心は間違いなく荒む。
将来に対する不安が年間3万人以上の自殺者を出している。
お金持ちの人は人間ドックに行くだろうが、僕のような貧乏人は自治体が補助してくれる健康診断が精一杯。
多くの人が有料になった肺がん検診を受診しないだろう。
貧しい人程早死にする。

検診を受けたものの実家での後片付け、九州での撮影があり結果を聞きに行けるのは8月の1週目になります。と医者には伝えておいた。

ところが!僕が九州に撮影に出かけているうちに医院から「肺がん検診の結果を聞きに来て下さい」と家族に電話が入った。
特定健康診断の結果ではなく、肺がん検診の結果を聞きにくるようにとの電話。
しかも8月1週目まで行けないと伝えておいたのに、わざわざ電話が入った。

きたか~。昨年は健康診断すっぽかしたし、一年あれば癌も相当成長するだろうな。
癌の治療費が結構かかると分かっている今。
診断の結果を聞くまでに医療保険に入ろうかな~。診断書が必要なら大垣市の母が通っていた医院に行けば大丈夫だろう。なにせ、余命10日の母を脱水症状と貧血と診断したくらいだから。

朝からネットで肺がんについて調べる。
やっぱメスは嫌だからレーザーがいいな。
癌のスペシャリストである医師が列記されていたが、順番待ちだろうな~。
余命半年とか一年って言われたら、抗がん剤も放射線治療もしないで、まずは友人の待つアフガニスタンへ行こう。などと考えながら医院へ向かった。

いきなり肺がんと宣告される事はないだろう。大きな病院で精密検査を受けて下さいと言われたら、その時点で90%アウトだろうな。
取り乱したら恥ずかしいから、「あ、そうですか」と簡単に答えようと身構えていた。

受付をしてから医師の目の前に座るまで僅か15分程が相当長く感じられた。
「概ね良好ですが。。。肝臓のγが高いのと中性脂肪が。。。」
いいから早く肺がんの結果をと僕は思っていた。
「肺がん検診は異常なしです」

え?あの電話はなんだったの?
身内に癌がでたばかりの僕はかなり身構えたんだけど。
あの~。あの電話はなんだったんですか?と聞きたかったが。。。やめた。

医学的な知識が豊富でちゃんと治療もできる。
それは医師として当然の事。
プラスαで患者の気持ちを考えられる人、考える事ができる人が医師の資質を持った人だと思う。

まあ、僕への電話は良いですが、、末期がんの患者に対して「手遅れにしてしまってすいませんね」と謝る医師は医師としての資質があるとは思えない。

戦場カメラマンのような仕事をしていると普通の人よりは死に対する身構えがある。
しかし、それは取材地で突然やってくる死に対する身構えであって、医師から病気を宣告され、残された時間があまりないと宣告される事に対する身構えではないと実感した。
いつもやり残す事がないように生きているつもりだったが、まだまだ甘かった。


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