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中村医師殺害から一夜

2019年12月05日 12:03

筆舌に尽くしがたい訃報を受け、一晩、色々と考えた。

ペシャワール会、中村医師との出会いがなかったら、僕のアフガニスタンでの情報は現在の半分以下だったと思う。

中村医師殺害されたことで、テレビ各社がかなり、かなり久しぶりにアフガニスタンのことを伝えている。
長年アフガニスタンで活動を続ける中村医師ですら殺害されてしまう紛争国、危険な国。
イスラム国やタリバンがいて、治安が安定しない国。

イスラム国とタリバンを同列に扱うようなコメンテイターの発言。
中村先生がいたら、もの静かに「それは違います」と言いそうな気がする。

銃撃事件のすご後にタリバンが我れ我は関与していない!と声明を出すくらい、中村先生はタリバンともうまくやっていた。タリバン政権下であれほどの活動を継続していたのはペシャワール会だけだと思う。

テレビでは中村先生の生い立ちまで紹介されていたりするが、かつて国会で「自衛隊派遣を有害無益」と発言し、
一部の国会議員から「国賊」と言われたことは紹介されていない。

NGOとはノンガバメントオーガニゼーション、国に関与しない団体のはずだが、日本のNGOの多くはJ自己資金だけで活動することが困難で
JPFのファンドを利用したりしている。
それはもはやGOバメントオーガニゼーションだと冗談交じりに関係者が言うほど。

国や外務省からの資金を利用していると、危険地帯での活動は制限されてしまう。
危険を望むわけではないが、危険がある地域だからこそ、支援が必要とされている。
ペシャワール会は自己資金で活動を続けていて、外務省が行って欲しくない場所でも支援活動が続けられていた。
そんな中村先生ですら、アフガニスタンのビザが取得しにくくなって、近年苦労していた。

ペシャワール会は支援事業を継続していくとコメントしている。
福本さんが言う通り、それこそが中村先生の意思だと思う。
一方で、中村先生が現地にいたから、あれだけの支援活動ができていたのも間違いない。
アフガニスタンという国では日本から支援金を送金して活動を支持するだけではうまくいかない国。

中村先生が長年にわたって築き上げてきた現地との信頼関係。
うまく継続されることを祈る。

アフガニスタンのニュースも数日で消えていくと思う。
中村先生が言っていた、「良いとこともいっぱいありますよ」

僕がジャーナリストとして悩んでいる時「正しいこと、自分が思うことを発言して国賊って言われちゃて、平気ですか」
と聞いたことがあった。
中村先生はなんとも優しい目をして「自分が伝えたいと思ったら、どれだけ批判されても信念を貫けばいいです」と言ってくれた。

中村先生の言葉を思い出し長から、一晩さんざん考えた、今、僕ができることはアフガニスタンがただ単に治安の悪い国ではなく、とても良いところがたくさんある、そんな国だと伝えることだと思う。
あっという間に消えていく、アフガニスタンへの関心。
その関心が消える前に。


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