アルビル、奇跡の再会

2016年02月21日 07:29

2014年9月
モースルが陥落したことによってアルビル市内には多くのIDP(国内避難民)が押し寄せていた。
キリスト教が多く住むアンカワでは教会の敷地から建設途中のビルまでIDPでうまっていた。

アンカワでも一番大きな教会、セントジョセフ教会の敷地にテントが張られ1つのテントに3家族21人が住んでいた。
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5分歩けば汗だくになるほどの猛暑、テントでの暮らしは過酷なものだった。

別の教会、マルチシモーネでは過酷な環境の中、多くのIDPが笑顔を見せてくれた。
僕が講演で紹介している、一人のおじさん。
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一通り取材を終え、マルチシモーネを立ち去ろうとした時、僕を呼び止めた。
近くにあった木を指差す。
「何?」
あれこれジェスチャー。
どうやら写真を撮って欲しいらしい。
一枚写真を撮って握手をして別れた。

約1年半ぶりにアルビルに帰ってきた。
教会や建設途中のビルに住んでいた人たちはあちこちのキャンプに移送されたらしい。
教会にはテントが一つもなく、建設途中のビルにもIDPは住んでいなくて、少しだけ建設が進んでいた。

前回、出会った人たちに再会したい。
しかし、携帯番号はおろか、名前さえ聞いていなかった。
手がかりは当時撮影した写真のみ。

数千人どころか数万人いるIDPの中から該当人物を発見するのは不可能に近い。
が、しかし、こんな時、いつも奇跡が起きる。

日本のNGO、 IVYが配給をするというので同行させてもらった。
二回目の配給、灯油をもらった家族のお家まで同行させてもらった。
お母さんと息子の二人暮らし。
息子のバシャールと仲良くなり、近所を案内してもらった。
ふと思い出して、ポーチから写真を取り出し「この人たちを探しているんだけど〜」と

住んでいた場所を伝えると、教会関係者に聞けば所在が分かるかもしれない。と教えてくれた。
と、その時、バシャールが挨拶した近所のおばさまが「何見ているの?私にも見せて」と写真を見た。
何枚か写真を見て「あ〜この人は私の従兄弟よ〜」と言う。

キャンプの場所を聞き、早速行ってみる。
キャンプのゲートに入るセキュリティーの人に写真を見せると、「ああ、間違いなくこのキャンプにいるよ〜」と案内してくれた。
WA6A9246 のコピー
おじさんと再会。
そして、奇跡は続く。
再会したおじさんの隣の家が僕が探していたセントジョセフ教会に住んでいたおじさんだった。
W6A9389 のコピー
全く違うエリアに住んでいた、僕が探していた人が、、なんと新たなキャンプでお隣同士だった。
これには、再会したモースルからの避難民の人達もびっくり。
1000個もキャラバンが立ち並ぶ新たなキャンプに引っ越していた。
キャンプには電気も通っていて、テントに比べれば格段に良い生活が送れる。

無事でいてくれて、たくましく、八百屋さんを経営していた。
それでもキャンプはキャンプ。
彼らが故郷のモースルに帰れる日まで見守りたいと思う。


久保田ショップ
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