インドの旅パート13、1%の奇跡に賭ける

2015年11月05日 05:00

海外で物を盗られたり、失くしたりしたら、再び手にすることはほぼ不可能。
警察に届けてもポリスレポートがもらえるだけで、出てくる可能性は1%もないくらいだろう。

かつて、友人の結婚式に参列するために香港を訪れた。
日本での仕事を終え、成田に向かって香港に着いたのは22時過ぎ。
タクシーをひろってホテルに着いたのは23時を回っていた。
相当疲れていた僕はホテルにチェックインする直前になってタクシーの後部座席にカメラバックを置き忘れてしまったのに気がついた。
やってしまった。
ホテルの人もタクシーを見ているが、勿論ナンバーなど覚えていない。
とにかく、警察に届けを出した方が良いということで、一番近い警察署に行った。
警察は届出を受理してくれたが「残念だけど出てくる可能性はほぼ0です」と言われてしまった。

落胆して肩を落としつつホテルに帰ると、ホテルのスタッフが駆けよってきて、「奇跡が起きたぞ〜!」と叫ぶ。
なんとタクシードライバーが気付いて、わざわざホテルまで届けてくれたそうだ。
翌日、ドライバーさんにはチップを渡しつつ、丁寧にお礼をした。

かれこれ何年も前の話だ。
以来、海外でのトラブルはなかったが、久しぶりにやってしまった。
インド在住の日本人とハウスカスビレッジで一杯やりながら情報を頂いていた。
とても気さくな人でお酒も進み、てっぺんを回るまで飲んでしまった。

通常、海外でお酒を飲むときには貴重品を持たないようにしているが、取材が終わって直行したためフル機材を持っていた。
ホテルに帰り着き、酔っていながらも機材のチェックをし、バッテリーの充電をしていて、むむ!コンパクトデジタルカメラがない!持っていた荷物をひっくり返したが出てこない。
最後に使ったのはハウスカスビレッジのお店の中。
席を移動する時にリュックサックに入れたのが最後の記憶。
盗られた可能性は薄く、落とした可能性が高い。
カメラは諦めてもいいが、今日撮影した、ゴミ収集車の人との記念写真等、データが。。
こんなこともあるから、どれだけ疲れていても海外ではその日のうちにデータを吸い出す。

これは教訓だ。
安心した頃にトラブルが起きる。
次は気をつけよう。
お店に電話しても無駄だから、99%ダメだろうけど、1%の奇跡に賭けてお店に行ってみよう。

翌日の夕方、Socialというお店に行き、受付で「すいません、実は。。このお店にコンパクトデジタルカメラを置き忘れたっぽいんですが。。」と、とっても恥ずかしい顔で聞いてみた。
受付のお姉さんが「どのメーカですか?」と聞くからNikonの青いカメラです。と答えた。
インドでは人を待たせる時、エークミニット(1分)待って。とよく言う。
お姉さんが英語で「2Minis weit please」と、1分じゃなくて2分なんだ〜。

帰ってきたお姉さんが「Any ID you have?」と聞くからパスポートを出した。
カメラ見つかっていないのにID見せるのか?不思議だな〜。と思っていると男性stuffがやってきて
「カメラはどんなカメラですが?クールピクスですか?」って聞いてきた。
そうそう、Nikonのクールピクスです青の。
男性stuffが厳重に封印された封筒を開けて、「これですか?」マジか〜!あったの?それ〜!
電源を入れて中に写っている僕を見せる。
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うちの店では落し物を返す時に身分確認を必ずしますから、パスポートのコピーをください。それから、カメラを受け取ったとサインもね!と格好いい笑顔!
「僕は99%無理だと思っていたけど、1%の奇跡にかけてここに来たんですよ、信じられない、海外で物を置き忘れて出てくるなんて」
「うちのお店では落し物は必ず3ヶ月保管しています。3ヶ月経って落とし主がこない場合は警察に届けます」。なんと!日本と同様のしっかりしたサービス。
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諦めていてパートナーが戻ってきてくれた気分。
Socialというお店、日本でいうクラブのようなお店で、店の入り口には黒服が立っていて、ちょっと入りにくい雰囲気。
IMG_1369.jpg
飲み物や食べのもがリーズナブルなプライスの為、地元の若者に人気のお店だ。

見つけてくれたstuffがチップを要求することもなく、一度僕の手を離れたカメラが再び僕の手に戻ってきた。
18メートルまで潜れる僕のカメラ、次世代モデルは20メートル以上潜れるから、、いつか買い換えようかと思っていたが、もうこの子は一生のパートナーにする。
お礼の代わりにビリヤニとビールを頂いて行くことにした。

こんな一つのことで、その国が大好きになったりする。
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