ひめゆりのおばあ。

2014年08月25日 19:33

最後に会ったのはいつだっただろう。
戦(いくさ)はこわいからね。生きて帰って来てね。
とテッシュに包んだ餞別をくれた。

戦争体験は聞きたくても聞けなかった。記憶を辿る事がどれほど痛い事か自分が経験しているから。
何度目にであった時か、コーラを飲みながら。
「ひめゆりの友達が毎晩枕元に立つのよ、なんであんただけ生き残ったの?って言われるのよ」と泣き出してしまったおばあ。
その時、カメラを回そうと思ったが、僕は彼女にカメラを向ける事ができなかった。
広島に住む被爆者の友人にも、戦争体験を聞いたのは何度も、何度も会ってからだった。

次に会ったらおばあにも話を聞こう。と思いつつ7〜8年が経過してしまった。
ようやく訪れた辺野古。
天国に行ってしまっていたら、どうしよう〜。とドキドキしながら、地元の人におばあの消息を訪ねる。
数年前に病気をして、辺野古の基地反対運動には参加できなくなってしまったそうだ。
うろ覚えの自宅の場所を聞くと「記憶がだいぶダメになってきて、今は施設に入っていて自宅にいないですよ」
と聞いた。

長年、沖縄に来れなかった事を少し後悔する。
どこの施設か聞いて、会いに行きたかったが、僕自身の自己満足に過ぎないと思い、やめた。
ジャーナリストとしては最悪の結果を生んでしまった。
貴重な戦争体験、結局聞き逃してしまった。

おばあはようやく戦争の苦しみから解放されたのかな〜。
沖縄にもひとつ区切りがついた。
それでも、もう一回会いたいとも思う。

久保田ショップ


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