「her」

2014年07月28日 16:56

名古屋を訪れ、名古屋市科学館のプラネタリウムに行く事にした。
小学校の低学年の頃、父親に連れて行ってもらい、生まれて初めてプラネタリウムを見た。
その感動は凄まじく、子供心に天文学者、物理学者になろうと思い込む程だった。

中学生になると、名古屋まで専門書を買いに行き、相対性理論の本を読みまくった。
ローレンツ変換を求めようとしてマックスウェルの方程式を眺めても何も理解できなかった、が
図解による解説で、時間の遅れが起こる事だけは理解できた。

子供の頃、科学館から受けた印象は強烈で、そのまま理系に進み、大学では物理学を学んだ。
人生には多くの落とし穴があり、大学院に行く事もかなわず、何故かジャーナリストになってしまった。

幼い僕に大きな夢を与えてくれたプラネタリウム。
そのプラネタリウムは2011年3月にリニューアルオープンした。
あまり知られていないと思うが、 ドーム内径35mのプラネタリウムは世界最大だ。

名古屋に住む友人と待ち合わせ、科学館へ。
僕も色んな友人に科学館に行きますと伝え、名古屋の友人も久しぶりにプラネタリウムに行って来る!と友人達に話していたそうだ。
わくわくしながら、科学館に到着すると、なんとなく雰囲気が静か。
ま、まさか、と思ったら、見事に休館日だった。
僕も友人も、地元名古屋のみんなに話していたのに、誰も休館日だよ!と教えてくれなかった。

落胆しつつ、映画でもみるか〜?と
友人が近くにあるミリオン座という、ちょっとマイナーな映画館に行ってみたいと。
プラネタリウムに行けなかったショックの僕は正直なんでもよかった。
いいよ〜行こう!

ミリオン座の前でどの映画にしようか?とポスターを見た時、僕の目に「AI」という文字が入って来た。
人口知能AIと人間が恋に落ちるという物語。
さっきまでのショックがなかったかのように「これにしよ〜」と言ってしまった。
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ちょうど、美術館の事を記事に書いてくれた信濃毎日新聞に「her」の事が書かれてあった。
AIでも嫉妬するのか。姿のない相手とどうデートするか。
そして、女性の評論家らしく、この映画のテーマカラーオレンジに言及していた。
しかし、この映画のもう一つの大きなテーマ。
人はAI人工知能に感情を持たせる程の物を作り出して良いのか。には触れられていなかった。
数秒の間に人間の何十年分の経験や演算ができるAIはいずれ神に近い存在になっていってしまうのではないか。

量子コンピュータが実現化しつつある現代。
メモリーの要領は無限大になっていく。
人が人を超える物を作り出した時、世の中はどう変わって行くのか。

かつてアイザック・アシモフがロボット三原則を提唱した。
第一条 ロボットは人間に危害を加えてはならない。また、その危険を看過することによって、人間に危害を及ぼしてはならない。
第二条 ロボットは人間にあたえられた命令に服従しなければならない。ただし、あたえられた命令が、第一条に反する場合は、この限りでない。
第三条 ロボットは、前掲第一条および第二条に反するおそれのないかぎり、自己をまもらなければならない。

前世紀に生まれたアシモフが思った危機は日々実現化しつつある。
ターミネーター、スピルバーグのAI、そして今回の「her」
小説、映画の中で何度も警鐘がならされている。
それでも人はAI開発に突き進む。
「her」の結末のようになる事も。

時のいたずらで出会えた一本の名作。
友人と、「科学館休館日で良かったね〜!」と、結果オーライに感謝。

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